CBCI 資格認定トレーニングコース

コース概要
この4日間のトレーニングコースは、事業継続に関する独立した知識体系である BCI の Good Practice Guidelines (GPG) に基づいており、かつ ISO 22301 にも沿った内容となっています。
このコースでは世界各国で標準的に用いられている事業継続マネジメント(BCM)の手法を学ぶことができます。したがって特に海外拠点をお持ちの企業であれば、このコースで習得できる手法を導入することで、海外拠点における事業継続計画(BCP)の導入に取り組みやすくなります。
また、このように国際的に認知されている手法を用いることによって、海外の取引先に対して自社の BCM の取組状況を説明し、理解を得ることが、より容易になります。
4 日間の講習のあと、CBCI 試験を受けることができます(試験は英語による選択式筆記試験です)。試験範囲は 4 日間の講習内容全てをカバーしており、これに合格すれば BCM の実務者として国際的に通用する資格が得られます。
【参考】 BCI とその資格認定制度について
BCIとはThe Business Continuity Institute の略で、BCMの普及啓発を推進している国際的な非営利団体です。1994年に設立され、英国を本拠地として、世界100カ国以上で9,000名以上の会員が活動しています。また BCI が編集・発行している「Good Practice Guidelines」は BCM に関して世界で最も広く参照されているガイドラインのひとつであり、このガイドラインの内容に基づく試験に合格することで得られる資格「CBCI」は、BCM の実務者にとって必須の資格として世界的に認知されています。
BCP Asia 社は、2008 年にこのコースに関するアジア太平洋地域で最初の公認トレーニングプロバイダーとなって以来、60 回以上の研修を実施し、1,500 人以上の専門家を育ててきました。
BCI から認定され、これまで 90% 以上の CBCI 試験合格率を誇る当社のベテラン講師が、本講座を担当させていただきます。
コース期間
4日間(CBCIオンライン試験は別途)
コースの目標
このコースの目標は次のとおりです :
- 世界各国で標準的に用いられている手法に基づくBCM の実践に必要な知識を理解し、身につける
- CBCI 資格認定試験に必要な全ての知識を学ぶ
コースの構成
- BCM ライフサイクルの説明
- BCM プログラムの開発、導入、運用管理に関する重要な局面の特定
- 講義は日本語で行われます。テキストは英語版を使用します。
- BCM ライフサイクルを形成する、運用管理面および技術面における、以下の 6 つのプロフェッショナル実践領域(PP)に関する研修
モジュール 1: ポリシーおよびプログラムのマネジメント(PP1)
- 事業継続プログラムの適用範囲の設定
- 事業継続プログラムの導入
- 外部委託された活動やサプライチェーンの継続性に関するマネジメント
- モジュール 2: 事業継続の適用(PP2)
- 事業継続に関わる人々に求められる力量やスキル
- 教育訓練プログラムのマネジメント
- 意識付けのための活動のマネジメント
- モジュール 3: 分析(PP3)
- 事業影響度分析(BIA)の目的と重要性
- 事業影響度分析の手法の開発
- 脅威のアセスメントを行うための手法とその成果
- モジュール 4: デザイン(PP4)
- 事業継続および復旧のための戦略・戦術
- 脅威を軽減・緩和する手法
- 緊急事態対応体制
- モジュール 5: 導入(PP5)
- 事業継続計画(BCP)の開発と運用管理
- コミュニケーション計画の重要性
- 戦術レベルおよび実務レベルの対応計画に関する要求事項
- モジュール 6: 妥当性の確認 (PP6)
- 演習プログラムの開発
- 事業継続プログラムにおいて求められる、運用管理のための活動の評価
- 事業継続プログラムをレビューする手法
追加情報
- CBCI 資格認定試験 (オンライン)
- 試験は 120 問の選択式で、制限時間は 2 時間です。CBCI 資格認定試験に合格してから 3 年以内に、CBCI と同等レベルとなる AMBCI (Associate Member)の年会費を支払うことで、BCI から認定されます。さらに、より高い会員資格である MBCI(Member)および FBCI(Fellow)の取得を目指すこともできます。
コースの対象者
- 実務で BCM に携わっておられる方々
BCM に関する仕事に就くことを目指しておられる方々
受講費
- 詳細および料金の詳細については、(65) 6325 2080 までお電話いただくか、events@bcpasia.com までメールでお問い合わせください。
講師のプロフィール (田代邦幸氏, FBCI)
自動車メーカー、半導体製造装置メーカー勤務を経て、2005 年より(株)インターリスク総研などのコンサルティングファームにて、事業継続マネジメント(BCM)や災害対策などに関するコンサルティングに従事した後、独立して 2020 年に合同会社 Office SRC を設立しました。
これまで製造業をはじめとして、ITサービス、金融業、物流業、ホテル、小売業、老人福祉施設、地方自治体など、さまざまな業界を対象としてコンサルティングを提供してきました。
引き続き同分野のコンサルティングに従事する傍ら、国際的に BCM の普及啓発を進める非営利団体 The Business Continuity Institute(BCI)の日本支部事務局としての活動や、様々なセミナー、ワークショップ、メディアへの寄稿などを通して、BCM の普及啓発にも積極的に取り組んでいます。
また、BCM のプロフェッショナルとして BCI の最高位の資格である Fellow (FBCI)を日本人で初めて取得したほか、BCI のアジア地域での年次表彰「BCI Asia Awards」を 2013 年、2018 年、2019 年に受賞しています。
「CBCI資格認定トレーニングコース」の受講をお勧めする理由
BCP Asia社が開催する「CBCI資格認定トレーニングコース」は、事業継続マネジメント(BCM)の実務に必要な基礎知識を網羅的に学べるように構成されています。コースの内容は、BCMのガイドラインとして世界で最も参照されている「Good Practice Guidelines」に準拠しているので、世界標準となっているBCMの手法を体系的に学ぶことができます。
コースの内容
コースの内容はGood Practice Guidelines(略称GPG)に基づいて次のような構成となっており、事業継続計画(BCP)の作成にとどまらず、BCMの実務全体がカバーされています。
- ポリシーおよびプログラムのマネジメント(適用範囲の設定やプログラム全体の計画など)
- 事業継続の適用(教育訓練や意識付けなど)
- 分析(事業影響度分析やリスクアセスメントなど)
- デザイン(事業継続戦略の検討など)
- 導入(BCPの作成と管理、コミュニケーション計画など)
- 妥当性の確認(演習やBCM活動の見直しなど)
BCMの「世界標準」とはどういうことか?
BCMの概念や手法は欧米で開発された後に日本に輸入されましたが、日本では欧米に比べて地震・津波や豪雨災害などのリスクが大きいことなどから、災害対策の延長線上で日本流にアレンジされながらBCMの普及が進みました。そのような経緯から、日本におけるBCMには次のような特徴があります。
- 地震や豪雨災害などの災害に対応する前提でBCPが作られることが多い
- 地震、洪水、感染症などのハザードの種類ごとにBCPが作られることが多い
- BCMの活動全体の中で、特にBCPの作成が重視されることが多い
- 事業活動の継続・再開について扱われていない災害対応計画でも「BCP」と呼ばれることがある
最近はようやく日本でも、「オールハザード」(もしくはマルチハザード)のBCPの必要性に言及されるようになってきましたが、世界標準のBCMはもともとオールハザードで考えられてきたものです。
もちろん日本流のBCMにも利点はありますが、サプライチェーンが国際的に広がっている昨今、外国企業との間でBCMに関する説明や対話、議論が増えてきているため、日本企業においても世界標準のBCMに取り組む必要性が高まっていると言えます。
BCIのGood Practice Guidelines(GPG)は世界中のBCM関係者に活用されており、かつ国際規格ISO22301との整合性も確保されているので、GPGに基づいてBCMの手法を学ぶことで、世界中のBCM関係者との間で共通のフレームワークや基礎知識を備えることができ、諸外国の取引先との間でBCMに関する円滑なコミュニケーションができるようになります。
また、GPGは約20年の間に5回改訂されており、改訂のたびに世界中のBCM関係者からのフィードバックが取り込まれています。したがって、GPGを通して世界中のプロフェッショナルの経験によって洗練された方法論を学ぶことができます。
「CBCI」資格とは何か?
「CBCI」とは、BCMの普及啓発に取り組む国際的な非営利団体であるBCI(Business Continuity Institute:事業継続協会)によって認定される、エントリーレベルの資格です。日本ではあまり普及していませんが、諸外国では企業などでBCMの担当者に関する求人でCBCI以上の資格取得が条件になっていることも少なくありません。またBCMのコンサルタントなどにとってはCBCIは必須であり、CBCIより上の資格である「MBCI」以上を取得していないと専門家として認められない場合もあります。
CBCI資格を取得するためには、BCIが運営している「CBCI試験」に合格することが求められます。これは選択式の筆記試験で、GPGからまんべんなく出題されますので、GPGの内容を網羅的に学習して理解する必要があります。
BCP Asiaの「CBCI資格認定トレーニングコース」の特長
BCP Asiaの「CBCI資格認定トレーニングコース」は、CBCI試験の範囲を全てカバーしており、試験の内容も熟知した講師が担当しますので、このコースを受講することで、より自信を持ってCBCI試験に臨めるようになります。
もちろん資格取得が必要ない方にとっても、GPGに基づいてBCMのフレームワークを理解した上で、実務に必要な手法を体系的に学ぶことができる実践的な内容となっています。講師は経験豊富なコンサルタントなので、BCMの実務経験を交えて分かりやすく解説します。また質疑応答の時間も長めに確保されているので、受講者の皆様の興味や関心に応じて、より具体的なノウハウをお伝えすることができます。